広島日米協会は10月4日、シェラトングランドホテル広島で2024年度「秋の講演と交流の夕べ」を開いた。講演会では、米国農務省アメリカ農産物貿易事務所大阪(在大阪・神戸米国総領事館)のマーケティングスペシャリスト中川博登氏が「アメリカ産農産物について」の題で講演。54人の会員が集い、食事を楽しみながら歓談した。
講演で、中川氏は米国の食料自給率が132%(日本は39%)もあることや、農産物の輸出先として日本はカナダ、中国、メキシコに次いで4番目であることなどを説明。「米国産農産物というと日本ではスーパーの店頭に並ぶ肉のイメージが強いが、実は大豆が1番目でトウモロコシが2番目など穀物などの方がかなり多い。豚肉や牛肉は4番目、5番目になる」と解説した。
2020年に発効した日米関税協定により現在、米国産農産物や加工品の90%が関税の撤廃もしくは削減されている状況なども紹介。「アメリカ農産物貿易事務所では国内各地で米国産農産物のPRに取り組み、この夏からはカリフォルニア州やオレゴン州などに続いて、テキサス州のワインが新たに日本への輸出が始まった。農産物における日米関係がどんどん深まっている」と強調した。
続く懇親会では、山本一隆会長が「今後もみなさんと日米の草の根交流に一層、努めていきたい」とあいさつ。乾杯で祝った後、食事と会員相互の交流を楽しんだ。