広島日米協会は10月1日、広島市東区のシェラトングランドホテル広島で2025年度「秋の講演と交流の夕べ」を開いた。講演会ではサタケ(東広島市)技術本部副本部長の執行役員吉政元晴氏が「お米から見たアメリカ~ビジネス、文化、そしてちょっと家族の話~」と題して講演した。
講演では、吉政氏は明治時代に起業して以来、戦前、戦後と、精米機を中心に国内、アジア、米国など、世界市場を開拓してきたサタケの歴史を紹介。「技術力の向上により、米国では95%以上の高いシェアを獲得。海外事業は世界140カ国へと広がった」と述べた。
アメリカのコメ事情についても話し、米国でのコメ栽培やコメの種類、調理法のほか、店頭価格の日米比較や、世界のコメ生産量の国別比較などについても説明した。「稲作の生産コストは、日本は米国の8倍かかっている」と価格差の背景についても解説した。
米国で実際に暮らした経験から、コロナ流行期や景気低迷期のレイオフ、大統領選挙などの感想や、日米の学校教育の違い、自分の意見を積極的に発言する文化の違いについても語った。現地で参加したヒューストン日米協会の活動についても話した。
続く懇親会では、山本一隆会長が「今後ともみなさんとともに日米の交流を深めていきたい」とあいさつ。乾杯の後、講演した吉政氏を囲み、会員相互の交流を楽しんだ。